支払い滞納

クレカで支払いが遅れるとどうなるの?

クレジットカードの支払いが遅れたら、どんな影響があるのでしょうか。

口座の残高が不足していたり、忙しくて入金を忘れてしまったりすると、クレジットカード会社から支払い遅延とみなされます。数日の遅れであれば、延滞損害金の発生やクレカの利用停止で済みますが、長期間返済しないと信用情報に傷がついたり、給与や財産を強制差し押さえになったりする可能性があるんです。

この記事では、クレジットカードの支払いが遅れた場合のリスクと対処法を解説します。クレカの支払いが遅れている、またはよく遅延しそうになる方は、ぜひ参考にしてください。

クレジットカードの支払いが遅れるとどうなるの?

  • 延滞当日:遅延損害金が発生する
  • 延滞当日:返済までカードの利用が止められる
  • 延滞当日:信用情報に履歴として残される
  • 延滞から2か月~:カードの強制解約になる
  • 延滞から3か月~:支払いができないと強制差し押さえになる

クレジットカードの支払いが遅れた場合に起こり得るリスクを、時系列順に並べてみました。

それぞれの内容について、解説していきます。

遅延損害金が発生する

クレジットカードの支払いが遅れると、遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、支払い遅延のペナルティとして課されるお金のこと。支払いが遅れた日数や金額に応じて、以下のように計算されます。

「支払いを延滞している金額」×「遅延損害金の年率」×「延滞日数」÷365=「遅延損害金」

ショッピング利用の遅延損害金率は年14.6%が上限のため、ほとんどのクレジットカード会社が遅延損害金年率を14.6%に設定しています。たとえば10万円の返済が30日間遅れたら、遅延損害金は「10万円×14.6%×30日÷365=1200円」。

延滞金や日数が少ないうちは少額ですが、どんどん積み重なっていくので早めに返済するのが大切です。

返済までカードの利用が止められる

引き落とし日に支払いができなかった場合、カードの利用が一時的に停止されます。カード会社が銀行からの未払い情報を受け取ったタイミングで処理されるため、支払日から2〜3日で止まることが多いです。

クレカの利用停止は、未払い金を返済するまで続くのが基本。また完済後、復活するまでに2〜3日ラグがあります。公共料金や携帯料金、サブスクサービスなどをカード払いにしている場合、支払いが滞ってしまうので気を付けましょう。

信用情報に履歴として残される

クレカの支払いが1日でも遅れると、個人信用情報機関に「遅延」の情報が記録されます。

個人信用情報機関とは、クレジットカードやローンの契約・支払い情報を登録している機関です。クレカの新規作成やローンの入会をするときは、個人信用情報機関に登録された信用情報をもとに審査されます。

数日程度であれば影響は少ないですが、何度も遅延したり長期間滞納したりすると、信用度が低下する可能性大。また61日以上遅延すると「延滞」として記録され、事故情報とみなされてしまいます。

しかも信用情報は、完済しても5年間記録が残るので注意が必要。「遅延」や「延滞」などの記録がある間は、新しいクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりするのが難しくなるかもしれません。

最終的にはカードの強制解約になる

クレカ会社に連絡しないまま延滞し続けると、クレジットカードを強制的に解約されます。

クレジットカードの強制解約は、単に使えなくなるだけでなく、関連サービスや信用情報にも影響します。家族カードやETCカードが利用できなくなったり、新しくローンやクレカを取得するのが難しくなったりする可能性があるため、注意が必要です。

また、遅延を何度も繰り返すと、クレジットカードの利用限度額が制限されることもあります。

支払いができないと強制差し押さえになる

カード会社の支払い督促を無視し続けると、裁判所から一括請求通知が届きます。裁判所の一括請求通知を放置した場合、強制的に差し押さえが行われるかもしれません。

差し押さえの対象となるのは、給与や預金、車や家などの財産。とくに給与には、賞与や退職金も含まれていて、生活に大きな影響を及ぼします。さらに家族や会社に差し押さえの連絡が入るので、周囲にも迷惑をかけてしまうでしょう。

クレジットカードの支払いに遅れたときの対処法

  • 支払い忘れならすぐに入金する
  • カード会社に連絡・相談していつまでに支払うか決める
  • 一括払いを分割やリボ払いにできるか相談する
  • どうしても支払えない場合は債務整理を検討する

クレジットカードの支払いに遅れたときは、スピーディーな対応が何よりも重要。

4つの対処法を紹介するので、参考にしてください。

支払い忘れならすぐに入金する

クレジットカードの支払いを忘れただけで手元にお金があるなら、すぐに入金するのが一番。

クレカ会社によって違いますが、対応方法は大きく2つあります。楽天カードや三井住友カードのように、後日自動で再引き落としされるカードであれば、引き落とし口座に入金するだけでOK。再引き落としではなく振込用紙が届いた場合は、コンビニや銀行から指定の口座に振り込みましょう。

遅延した場合の返済方法はクレジットカード会社によって異なるため、規約を確認して対応してください。

カード会社に連絡・相談していつまでに支払うか決める

手元にお金がなく、支払いが遅れることがわかった時点で、カード会社に連絡を入れるのも重要。各クレジットカード会社には、コンタクトセンターやコールセンターがあるので、電話で相談してみましょう。

連絡したら、なぜ支払いが遅れたのか、いつまでに入金できるのか、この2つをしっかり伝えること。事情をきちんと説明すれば、支払い方法の変更や期限の延長など、交渉を有利に進められるかもしれません。

一括払いを分割やリボ払いにできるか相談する

クレカの支払いが遅れるなら、分割やリボ払いに変更できないか、カード会社に相談するのもひとつの手。

請求額が確定する前であれば、会員ページからリボ払いにできる会社もあります。ただし、変更できる支払い方法や条件はカード会社によって違うため、直接連絡して確認しなければなりません。

また、リボ払いや分割払いは返済の負担を一時的に減らせますが、手数料が発生したり支払い期間が長引いたりしがちです。とくにリボ払いは、返済総額が増える可能性が高いので、利用には十分注意してください。

どうしても支払えない場合は債務整理を検討する

ここまで3つの対処法を紹介しましたが、なかには経済的な理由で支払いができない方もいるかもしれません。

クレジットカードの延滞金をどうしても支払えない場合は、「債務整理」を検討してみましょう。
債務整理とは、弁護士や司法書士などの専門家に相談して、返済計画を見直したり金額の減額を目指したりする手続きです。借金の減額や返済の猶予、金利の見直しなどができますが、信用情報や公的記録に残る危険性があります。

債務整理を検討する際は、自身の経済状況や将来の計画をふまえ、きちんと考えたうえで選択すること。また手続きを進める前に専門家と相談して、債務整理のメリットとデメリットを理解するのが大切です。

クレジットカードの支払い遅れに関するQ&A

支払いに遅れた記録はいつまで残る?

クレジットカードの支払いが遅れると、個人信用情報機関に5年間記録が残ります。支払い遅延や自己破産などの信用情報は、返済が完了してから5年後に消去されるのが一般的。5年経てば信用情報がリセットされるため、新規クレジットカード作成やローン申し込みの審査が通りやすくなります。

ちなみに信用情報は、個人信用情報機関に「登録情報の開示請求」をすれば確認できます。過去にカードの引き落としを忘れていたり、延滞したりした経験がある方は、念のため確認しておくと安心かもしれません。

遅れた分を支払ったあとはいつからカードを使えるようになる?

クレジットカード会社によって違いますが、完済から3営業日を目安に利用が再開されることが多いです。延滞金を支払えばすぐにカードを利用できるわけではないので、注意しましょう。

カードを利用再開するのに日数がかかるのは、自動審査と入金確認の反映にタイムラグがあるから。できるだけ早くカードを使いたい方は、カード会社の専用ATMを利用したり、銀行で15時までに振り込んだりすると、入金確認の時間を短縮できるでしょう。

まとめ

クレジットカードの支払いが遅れると、遅延損害金の発生やカードの利用停止、強制解約などが起こります。さらに督促を無視して滞納し続けてしまうと、信用情報に傷がついたり、財産を差し押さえられたりする危険性も。リスクを避けるために、クレジットカードの支払い遅れは最小限におさえるのが重要です。

もし支払いが遅れそうなら、すぐにクレジットカード会社に相談すること。すぐに入金するのが一番ですが、難しい場合は支払い方法や期日の変更を検討してくれるかもしれません。

またそもそも遅延を発生させないために、引き落とし日前に口座残高を確認したり、支払い能力以上に使わないようにしたりするのも大切。支出を適切に管理し、返済を滞らせないように心がけて、計画的にクレジットカードを利用しましょう。

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クレジットカードプレミア情報局編集長 ポイ活・お得情報大好きな30代1児のママ SNSでも情報発信しています!