支払い滞納

クレカの支払いを過去に滞納した人が新しくクレカを作るには

クレジットカードの引き落とし日を忘れていたり、口座に残高がなかったり…。クレジットカードの支払いを滞納すると、信用情報機関に記録が残り、いわゆる「ブラックリストに載った」状態になります。

一般的には「ブラックリストに載ると新しいクレジットカードを作れなくなる」と言われていますが、本当なのでしょうか?

この記事では、信用情報機関やブラックリストとは何なのか、また滞納を防ぐにはどうすべきかを解説しながら、クレジットカードの延滞に関する疑問にお答えしていきます。

クレジットカードを滞納してブラックになっても新規カードは作れる?

原則として新規に作るのは難しい

まず結論からお伝えすると、クレジットカードを滞納してブラックリストに載った場合、新規でカードを作るのは難しいです。

クレジットカードを新規で申し込むと、カード会社は必ず本人の信用情報を確認します。過去に延滞や未納がある方は履歴が残っているため、審査に通りづらくなるんです。

ただ、ブラックリストに載るのは、クレジットカードの支払いを2〜3ヶ月滞納した場合。数日単位の延滞ならブラックリストには載らないため、新規でカードを作成できる可能性があります。

家族カードなら作成可能

クレジットカードを延滞して、ブラックリストに載ってしまった方でも、「家族カード」であれば作成可能です。

家族カードとは、契約者の家族に対して発行されるクレジットカード。信用度を審査されるのは契約者だけなので、契約者以外の人がブラックリストに載っていても新しいクレジットカードを作成できます。

配偶者や両親に家族カードを作成してもらえば、新しく自分名義のクレジットカードを持てるでしょう。

クレジットカードの滞納情報が記録される「信用情報機関」とは

「信用情報機関」とは、クレジットカード・ローンの契約内容や支払い状況などを収集し、カード会社に提供している機関のこと。クレジットカード・ローンの契約内容や支払い状況は「信用情報」と呼ばれ、カード会社が顧客の信用度を判断するために利用されています。

クレジットカードの申し込みがあると、カード会社は信用情報機関の情報を照会し、きちんと支払いができる顧客なのかを確認しているんですよ。

3つの信用情報機関がある

  • CIC(株式会社シー・アイ・シー)
  • JICC(株式会社日本信用情報機構)
  • JBA(全国銀行個人信用情報センター/一般社団法人全国銀行協会)

信用情報機関は主に3つあり、加盟している企業や業種が少し違います。

CICは、クレジット事業を行う企業が加盟している信用情報機関。クレジット会社がメインで、銀行系や信販系、流通系、家電メーカー系、自動車メーカー系のクレジットカード会社などが加盟しています。またJICCは、消費者金融系の会社が加盟している信用情報機関。JBAは、銀行や信用金庫などの金融機関が主に加盟しています。

3社とも情報開示サービスを行っていて、個人の信用情報を開示できるので、気になる方は一度確認してみるのがオススメです。

滞納情報はどの信用情報機関でも保管されている

CIC・JICC・JBAは「CRIN(Credit Information Network)」と呼ばれる「情報交流ネットワーク」で結ばれています。

3つの信用情報機関では、CRINを通じて顧客の信用情報の一部を共有。クレジットカードの延滞履歴や支払い状況は、3機関すべてに保管されています。

加盟している信用情報機関に関係なく滞納履歴を確認できるため、一度滞納するとカード会社を変えてもクレジットカードを作成するのが難しいんですよ。

クレジットカードを滞納すると「ブラック」「ブラックリスト」になる?

「クレジットカードを滞納するとブラックリストに載る」とはよく耳にするものの、実際に「ブラック」「ブラックリスト」とは何なのか、理解している方は少ないかもしれません。

ブラックリストの正式名称や延滞となる条件について、一度確認しておきましょう。

正式名称は「ブラックリスト」ではない

実は、カード会社や金融機関に「ブラックリスト」という帳簿は存在しません。「ブラックリスト」や「ブラック」は、「信用情報機関に金融事故の情報が登録されること」を意味しています。

金融事故とは、長期間の滞納や債権整理、代位弁済など、通常の支払い以外の動きのこと。金融事故があった場合、信用情報機関の信用情報に「異動」という履歴が残ります。

クレジットカード会社は、顧客の信用情報に「異動」の登録がないか調査。「異動」がある顧客は返済能力や経済状況にマイナス要素があるとされるため、審査に通りにくくなります。

61日以上または3ヵ月以上の滞納は「延滞」として記録に残る

  • 61日以上または3ヵ月以上の滞納
  • クレジットカードの強制解約
  • 代位弁済
  • 債務整理

ブラックリストに載る主な条件はこちらの4つ。

「61日以上または3ヵ月以上の滞納」は、「延滞」として記録に残ってしまいます。クレジットカードに限らず、携帯端末料金や奨学金の返済なども2〜3ヶ月の滞納でブラックリストに載る可能性が高いため、注意してください。

その他、クレジットカードの強制解約や代位弁済、債務整理なども、信用情報機関に履歴が残ってしまいます。

滞納をした過去の記録は完済から5年は情報が残る

信用情報機関における信用情報の保持期間は、およそ5年と言われています。そのため、長期滞納や強制解約などがあった場合、5年間はクレジットカードの審査が通りにくいでしょう。

一方で5年経過すると、異動を含む一切の情報が消えるため、信用情報の履歴が真っ白になってしまいます。信用情報に空白の期間があると、過去のカード利用に問題があったのではないかと疑われる可能性もあるんです。

一度ブラックリストに載ってしまうと、クレジットカードの新規作成だけでなく、住宅ローンやキャッシング、賃貸契約などができなくなってしまうかもしれません。そもそもクレジットカードを滞納しないよう、事前に対策を立てておく方が賢明です。

クレジットカードの滞納を防ぐための方法・対策

  • 家計管理を徹底する
  • 口座残高を確認して事前に入金しておく
  • リボ払い・分割払いを上手に活用する
  • カードによっては通知機能も活用できる

クレジットカードの滞納を防ぐための方法・対策を4つ解説します。

家計管理を徹底する

クレジットカードの滞納を防ぐなら、家計管理の徹底からはじめるのがオススメ。

クレジットカードの滞納は、金額を気にせず欲しいものを購入したり、収入に見合わない買い物をしたりした際に起きやすいです。つまり、月々の収入や経費を差し引いて、残ったお金でやりくりしていれば滞納する心配はありません。

月々の収入と最低限必要な金額を見直し、収支のバランスをとることで、クレジットカードの滞納を防げるでしょう。

口座残高を確認して事前に入金しておく

口座残高の確認と事前の入金は、クレジットカードの滞納を防ぐ基本的な方法。定期的に銀行口座の残高を確認して、支払いに十分な金額をキープするようにしましょう。

また、カードの引き落とし日を把握しておき、直前に口座残高を確認しておきたいところです。引き落とし日が土日祝日と重なると、確認や入金を忘れやすいので注意が必要。スマホのカレンダーや手帳を利用して、引き落とし日前の残高・入金チェックを心がけてください。

リボ払い・分割払いを上手に活用する

リボ払い・分割払いは、クレジットカードの月々の支払い額を一定に設定できる方法。引き落とし日にお金を用意できなくても、リボ払い・分割払いにすれば支払えるかもしれません。支払いが難しい月はリボ払い・分割払いを活用して、乗り切るのもひとつの手です。

ただしリボ払い・分割払いは、支払い回数や利用残高に応じて手数料がかかります。また、分割払いと違って回数の制限がないため、返済期間が長期化しやすいのも気になるところ。手数料やデメリットを確認してから、リボ払い・分割払いの利用を検討しましょう。

カードによっては通知機能も活用できる

クレジットカードによっては、カードの利用金額や引き落とし日を、メール・アプリで通知してもらえます。支払いや期日に応じて自動でお知らせしてくれるので、家計管理にも入金確認にも役立つ便利な機能です。

カレンダーや手帳を使って管理するのが苦手な人は、カード会社の通知機能に頼ることをオススメします。

まとめ

今回は、クレジットカードの滞納やブラックリストについて解説しました。

クレジットカードは、手元に現金がなくてもお買い物ができる便利なアイテム。ただし滞納したり事故返済できなかったりすると、ブラックリストに載ってしまうので注意が必要です。ブラックリストに登録されると、新しいカードが作れないだけでなく、自動車や住宅のローンが組めなかったり、部屋を賃貸できなかったりするかもしれません。

クレジットカードの残高・入金確認や家計管理を徹底して、ブラックリストに載らないように気を付けましょう。

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さなえ
クレジットカードプレミア情報局編集長 ポイ活・お得情報大好きな30代1児のママ SNSでも情報発信しています!